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いくつものJava

「わかりやすいJava・わかりやすいJavaEE」シリーズの中に書いていないこと

わかりやすいJavaEEの裏話

 22時には寝て4時頃起き出し、昼過ぎまで部屋にこもって原稿を書き、昼から本業の仕事に行って夜まで。テレビも見ず、新聞も読まず、酒も飲まず・・・。4月以降、最近まで仙人のような生活をしていました。なんとか終わったのでようやくブログも再開できます。
 Wildflyの記事もこれからアップする予定ですが、まずは、出来上がった「わかりやすいJavaEE」について裏話的なことを書きたくなりました。

始まりはYOUTUBE

 今はRedHatに移ったグプタさんの解説ビデオをyouTubeで見たのが始まりでした。
https://www.youtube.com/watch?v=9Kf5m7bMu74
さすがグプタさん、まとめ方がうまいです。「な、な、なんとこれは便利だ」というのが初めての感想でした。それまでJEFというServletベースのフレームワーク(自作です)を使っていたので、あまりの落差に驚きました。

日本語の本はない(も同じ)

 それでさっそく本を探すと、JavaEEについて日本語の本がほとんどなかったので、驚きかつ呆れてしまったのでした。実際、「Beginning Java EE 6 GlassFish 3で始めるエンタープライズJava」が唯一それらしい本です。これは「Beginning Java EE 6」を何十人もで訳した本ですが、わたしでも初めて読んだときは??でした。翻訳はすばらしく正確ですが、日本国でJavaEEを学ぶ人のスタートがこの本というのは、あまりにも厳しい現実です。

ネットを探すとOracleに「The Java EE 6 Tutorial」というのがあったので、じゃこれでと、読み始めたら、さすがに1000頁以上あって閉口しました。なんでも書いてあるけどとても読み辛い、どこがtutorialなんだか・・・。ただ、これを読んだ後(見た後)で「Beginning Java EE 6 GlassFish 3で始めるエンタープライズJava」を読むとスッキリわかりました。この本、なんだかtutorialのダイジェスト版のような気がします。
 結局、amazon.comを見て「日本でお買い物をしましょう」などと言われながら、あちらの本を買って勉強することに。

専門学校のテキストを書く

 その頃、東京の大手の専門学校からJavaのテキストの依頼があり、断ろうかとも思ったのですが、JavaEEを紹介するいい機会かもしれないと思い引き受け、今年の1月に引き渡しました。このテキストはJava入門、オブジェクト指向に加えて後半がJavaEE7です。全部で250頁という驚異的なダイジェストでした。版型が特殊なので、普通の書籍だと400頁分くらいでしょうね。これを書いてようやくJavaEEがはっきりと整理できました。

 「わかりやすいJavaEE」の企画は昨年の暮れ頃でしたが、出版社でも「JavaEE」と付くと難しい、売れない、などという意見が噴出し、「なぜ目次にサーブレットJSPがないのか」という「クレーム」まであったそうで、編集の方は理解を得るのにとても苦労したようです。ちなみに、既存の「わかりやすいJava」シリーズの3冊も一挙にまとめて改訂する、という話になってしまい、来春にはは完全リニューアルの予定です(また仙人生活かなぁ)。

ほんとうはわかりやすいJavaEE

 JavaEE7ですが、難しい本しかないくせに、中身は案外易しいのです。なぜやさしいことをああも難しく解説するのか、不思議ですね。最初に考えた人たちが小難しい用語を使い始めたことが原因かもしれません。抽象度の高い用語は理解すると便利ですが、ハードルが高いのです。本では、このあたりをわかりやすく解説することに力をそそぎました。
 
 JavaEEではなく、旧来のServletベースのプログラミングに心惹かれる叩き上げの人たちも、日本ではまだ大勢いるようです。確かに、あんなものをJavaEEに置き換えるとなると、完全に作り変えになるので、移行には困難がともないます。
 それでも、これから作るものはぜひJavaEEベースになるといいなぁと思います。JavaEEなら大量のウェブプログラマを一挙に育成できそうです。Java標準で、わかりやすく、生産性が高い、それがJavaEEの特徴ですから。